- さんえん
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さんえん【三猿】両手でそれぞれ両目・両耳・口をおおっている三匹の猿の像。 「見ざる・聞かざる・言わざる」の意を表したものといわれ, 絵・彫刻に描かれ, また庚申塚(コウシンヅカ)などに見られる。 さんさる。IIさんえん【三縁】〔仏〕(1)善導の観経疏に説く, 念仏をする者が救済される理由である三つの縁。 念によって行者と仏が親しく結びつく親縁, 仏を近くに見る近縁(ゴンエン), 救済力が働きかけてくる増上縁の総称。(2)慈悲の縁を三種に区別したもの。 衆生縁・法縁・無縁の三つ。IIIさんえん【三袁】中国, 明代の湖北省公安県出身の袁宗道(エンソウドウ)・袁中郎・袁中道の三兄弟。→ 性霊説IVさんえん【三遠】山水画の遠近法の三つの基本的構図。 麓(フモト)から山頂を仰ぎ見る高遠, 手前の山から後ろの山を眺める平遠, 山の手前から山の後ろをのぞきこむ深遠のこと。 北宋の郭煕(カクキ)が「林泉高致集」で唱えた。Vさんえん【山塩】岩塩(ガンエン)のこと。 やまじお。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.